日曜の午後にぴったりのホール
西武新宿線新所沢駅から歩いて2分。普通の町の普通の道路沿いの建物の地下に降りると、そこに松明堂音楽ホールがあった。
木製のベンチに座り心地の良い白いクッション。座席数80のこのホールは、ちょっと教会みたいな雰囲気である。
アンプを通すのは語りだけで、ギターも歌もすべて生の音で聴くことができるのは、この広さだからこその贅沢だなぁと思う。
ギターと歌が心地よく響く
『帰ってきた ひまな日曜日』第3回は、“タンゴ・ノスタルジア”。
亭主のリュート奏者つのだたかしさんが今回迎えたゲストは、アルゼンチンのギタリスト、レオナルド・ブラーボさん。「どんな演奏でも『ブラボー!』って言ってもらえていいな」と紹介するつのだたかしさん。名前だけでなく、どの演奏も素晴らしかったのは当然である。
つのださんは一切リュートは弾かず、ギターと歌のみのコンサート。

ほとばしらない情熱もある
お二人とも、タンゴに対してとても強い情熱をもっていることは確かなのに、決して押し付けることなく、ただただ美しい音色でその世界を表現してゆく。
音楽はさまざまな形があって良いのだなと思う。聴衆である自分自身も、激しく揺り動かされるものを好む時もあれば、自然と融合するような気持ちになるものを欲する時もある。
今日は、音符の一つひとつが光になって、きらきらと客席に舞い降りているような、そんな音楽だった。
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